漫画原作者の天王寺大、漫画家の郷力也。
この兄弟コンビによる大人気漫画といえば「ミナミの帝王」ですね。
原作マンガをもとに作られた実写映像作品も根強い人気を誇っています。
そんな「ミナミの帝王」の実写作品には大きく分けて2つのシリーズがあります。
1つは、竹内力が主役・萬田銀次郎を演じる「難波金融伝ミナミの帝王」シリーズ。
こちらは映画化やテレビ放送を前提としない、いわゆるVシネマ作品ですが、シリーズの中に劇場版作品も組み込まれています。
もう1つは、千原ジュニアが主人公・萬田銀次郎を演じる「新・ミナミの帝王」シリーズ。
こちらは関西テレビとメディアプルポ制作によるテレビドラマシリーズで、劇場版作品も公開されました。
さらに番外編として、主人公萬田銀次郎の少年時代を描いた「ヤング編・ミナミの帝王『金貸し萬田銀次郎』」(与座重理久 主演)や、2019年4月から放送されている「ミナミの帝王ZERO」(小林豊 主演)もあります。
そんな大人気作品「ミナミの帝王」のシリーズを表にまとめてみました。
152巻(2019年3月時点)、連載中
・単行本販売サイト:日本文芸社 ミナミの帝王152巻
主演-竹内力(主人公,萬田銀次郎)
「難波金融伝ミナミの帝王」1〜37、難波金融伝ミナミの帝王特別編「密約」
「難波金融伝ミナミの帝王劇場版」partI〜partXVII(17作)、難波金融伝ミナミの帝王スペシャル劇場版(3作)
製作年 | タイトル | サブタイトル | 放送媒体 | アシスタント役 |
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1992年 | 難波金融伝ミナミの帝王 | トイチの萬田銀次郎 | OVA | 矢吹麻子役:竹井みどり |
1992年 | 計画倒産 | |||
1993年 | 金貸しの条件 | |||
1993年 | 劇場版partI 銭の一 トイチの結婚・銭の二 一千万円の女 | 劇場版 | ||
1993年 | 劇場版partII 銭の三 銀次郎VS整理屋 |
2006年 | 難波金融伝ミナミの帝王 | 野良犬の記憶 | OVA | ミサキ役:岩崎ひろみ |
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2006年 | ブランドの重圧 | |||
2006年 | 銀次郎vs夜逃げ屋 | |||
2006年 | 仕組まれた結婚 | |||
2007年 | 土俵際の伝説 |
主演-千原ジュニア(主人公,萬田銀次郎)
「新・ミナミの帝王」 第1〜17作(関西テレビ・メディアプルポ制作)
劇場版『新・ミナミの帝王 THE KING OF MINAMI』
ヤング編・ミナミの帝王「金貸し萬田銀次郎」主演 - 与座重理久
主人公萬田銀次郎の少年時代
「ミナミの帝王ZERO」主演- 小林豊(主人公,萬田銀次郎)
主人公萬田銀次郎の過去エピソード
2019年4月26日〜放送中(関西テレビ・メディアプルポ制作)
・公式サイト:カンテレ ミナミの帝王ZERO
天王寺大:原作 郷力也:原画で、1992年から連載されている大人気漫画を実写化した作品です。
その時々の社会問題などを作品の題材として取り入れています。
前身はVシネマでも大変人気が高く全60作まで制作された大人気シリーズ、竹内力主演の「ミナミの帝王」シリーズです。
ドラマ化により「新・ミナミの帝王」として主演を千原ジュニアがつとめた作品です。
新・ミナミの帝王シリーズでは、千原ジュニアはこの作品がテレビドラマ初主演となり、お笑いとはまた違った一面をのぞかせています。
ドラマは2010年の9月に単発で放送されたのを皮切りに、年に1〜2作のペースで制作され放送されていますが、映画版も制作されて2017年に一般公開されています。
主人公萬田銀次郎はミナミの金貸しであり、萬田金融とも萬田銀行とも言われています。
トイチの高額な利息を取る事からミナミの鬼と称され恐れられている知る人ぞ知る人物なのです。
たとえ金額が百円以下であっても、借金の回収が終わるまでは相手を地の底までも追いかけるのですが、人情に厚く様々な金絡みの事件に巻き込まれてしまった被害者を萬田銀次郎のやり方で助けるといった一面も持ちます。
一話完結の物語が基本である事と、萬田銀次郎は極悪非道かと思えば、人情を大切にする部分を併せ持つ事も、この作品の人気が高い理由になっています。
第1作目では、フリーターが弟子入りを志願し、萬田銀次郎の舎弟として坂上竜一が働きはじめました。
その頃銀次郎は幼馴染の今宮伸治に出会いますが、銀次郎はそれを人違いだと突っぱねてしまいます。
一方銀行員となっていた今宮ですが、支店長から営業成績の不審を責められて罵倒される日々を送っていました。
そんな中で支店長のお気に入りである同僚の平原咲子と親しくなり、その事で支店長の怒りを買ってしまう事となりました。
今宮は支店長からクビにすると追い詰められ、銀次郎に金を借りて自ら他人名義で投資信託を買います。
そのかいあって成績を上げた事で以前から希望していた部署に移動する事となった今宮でしたが、支店長の指示のもとで食品会社に10億円の融資を決定します。しかし融資を行った会社が倒産した事で、不正融資などの疑惑を持たれて追い詰められた今宮は自殺してしまいます。
今宮が死んだ事を平原から聞かされた銀次郎は、金を回収するためか幼馴染の弔いのためか鬼と化すのですが・・・。
今回千原ジュニアが演じた銀次郎は、原作通りにメガネをかけて撮影に挑みましたが、よりリアリティがあると高い評判を得ており、萬田銀次郎の激しい感情の動きを見事に演じています。
原作漫画の作画を担当した郷力也さんからも、演技を絶賛されるなどよりリアルな千原ジュニア演じる萬田銀次郎をぜひご覧になって頂きたいおすすめ作品となっています。